top of page

​Exhibition

SUKOYAKA PLANET

​2020.10.27(Tue ) - 11.4(Tue)
TURNRER Gallery  (Tokyo)
海岸真紀子さんとの2人展


普段キャプションで多くを語らないようにしているのですが、今回の展示は日記のように言葉でも残しておきたかったので、そのままの文を掲載しておきます。(各作品のキャプションの文及び壁画の全体像は個人のインスタグラムに投稿してあります。)

 

生の痕跡としての『かく(描く/書く)』

真っ白な紙を前にした時

震えるような感覚がある。

武者震いのような 何かに畏れるような。

 

『何をどう描こうか』と考えるより先に、

身体が動き、点から線へとかたちが生まれる。

そこから更に新しいかたちがうまれ『かく』は連鎖していく。

少し遅れて

どこか他人事のように、これからどうなるのか観察している自分に気づく。

いつだって頭で考えるより先に、身体が先に楽しいと伝えてくる。

 

そんな『かく』を、なぜかずっと肯定できなかった。いまも少しこわい。

意味や理由や目的にとらわれてしまうけれど

本当に伝えたいことは、それらのもっと手前にある。

 

かきたいという欲求は

人間が元来持っているすこやかなものだと思います。

 

何かを忘れないため

自分の気持ちの整理のため

純粋にかく運動を楽しむため

 

かくことで何かわかり、そしてまたかきはじめる。

かくという行為と、持ち主の心身とが

無限にやりとりを繰り返していく。

 

そんなやりとりによって生まれた痕跡は

その感情があったこと

その人がいたことを語りかけてきます。

それは、どんなものでも尊いものだと思うのです。

 

そんな生の痕跡としての

『かく』を見つめました。

 

bottom of page